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不整脈の治療薬が、アルツハイマー病に効果あり? マウスの実験段階 国立長寿医療研究センター(愛知県)や理化学研究所(埼玉県)、同志社大(京都府)などのチーム

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不整脈の治療薬が、アルツハイマー病で起こる脳の神経細胞の減少を防ぐ効果があるとのマウスの実験結果を、国立長寿医療研究センター(愛知県)や理化学研究所(埼玉県)、同志社大(京都府)などのチームが16日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズ電子版に発表した。

 この薬は不整脈や気管支ぜんそくの治療に使われる「イソプロテレノール」。チームの高島明彦・同センター分子基盤研究部長は「認知症の進行を止める世界で初めての薬になるかもしれない。人での効果をできるだけ早く明らかにしたい」と話している。

 アルツハイマー病患者では、神経細胞の中で「タウ」と呼ばれるタンパク質が異常に集まり、細胞が死んでしまうことが知られている。

 チームは、特定の構造を持つ薬剤が、タウが集まるのを抑えることを発見、同じ構造を持つイソプロテレノールに着目した。タウが過剰に作られ認知症のような症状を起こすマウスは通常、3カ月後に神経細胞が11~28%減少するが、餌に混ぜて投与したところ、3カ月後でも減少しなかった。脳機能の低下や行動の異常も抑えられた。

アルツハイマー病患者の脳で異常に蓄積するタンパク質「アミロイドベータ」を標的とした薬の開発も進められているが、症状の進行を止める効果が証明されたものはないという。

 アルツハイマー病の病態や治療薬の研究に取り組む岩田修永・長崎大教授(ゲノム創薬学)の話 アルツハイマー病の治療薬の開発では「アミロイドベータ」を対象としたものが多いが、人ではっきりと有効性が示されたものはまだない。

今回は「タウ」を標的とした薬の研究で、マウスへの投与で神経細胞の減少や異常行動の抑制効果が示され、治療薬の有望な候補となる。イソプロテレノールは他の疾患で古くから使われている薬で、今後は人での認知症への有効性、投与量、副作用の有無などを慎重に調べる必要があるだろう。

 

※付録
日本では1999年に最初のアルツハイマー病の治療薬が発売されました。

2011年に新たに3つの治療薬が発売になり、12年かかりましたが、現在わが国では4つの治療薬を用いることができ、国際標準状態になりました。そのうちの3つはコリン分解酵素阻害薬と呼ばれるもので、記憶に関係する神経伝達物質であるアセチルコリンを増やすという作用があります。

そのため、嘔気や嘔吐、下痢あるいは不整脈などの副作用がある場合もあります。3つとも少量から服用を始めて、副作用がないことを確かめながら、 維持量まで増やします。もう1つは過活動状態になっているグルタミン酸の受容体に働き、受容体を正常な活動状態にするという作用があります。

アセチルコリンを高めたりする作用はないので、消化器系の副作用はありません。便秘やふわふわする感じ、あるいは眠気などの副作用があります。

4つの治療薬は対症療法薬であり、根本的な治療薬ではありません。アルツハイマー病は進行性に悪化するという特徴がありますが、これらの治療薬の効果は進行するスピードを遅くするというものです。つまり、認知症の 重症度が軽度の時に治療を始めればより長く軽度の状態でいられるということになります。

 今のところ、アルツハイマー病の治療薬を飲んでいると寿命が延びることは報告されていません。このことが事実だとすれば、軽度の状態が長くなれば、その分だけ中等度とか重度の時期が相対的には短くなると考えられます。

進行を抑制することが治療薬の本来の効果ですが、場合によっては一時的に意欲がでてきた、自分から進んで庭の草取りをするようになった、会話ができるようになったなどの改善とも考えられる変化が みられることがあります。