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血糖の状態を示すヘモグロビン(Hb)A1cの数値が高くても低くても、脳卒中の発症リスクは高まる

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◆血糖の状態を示すヘモグロビン(Hb)A1cの数値が高くても低くても、脳卒中の発症リスクが高まるという研究結果を国立がん研究センターなどの研究チームが公表した。

 1998~2000年度と03~05年度に糖尿病調査を実施し、心臓病や脳卒中を発症していない男女約2万9000人を約9年間追跡した。

過去1~2か月の血糖状態を反映するHbA1cの数値別にグループに分け、心臓病や脳卒中の発症との関連を調べた。

 HbA1cが正常な5・0~5・4%を基準として調べたところ、5%未満は、心臓病や脳卒中全体の発症リスクが1・5倍と高かった。一方、糖尿病の診断基準の一つとなる6・5%以上も1・8倍だった。心臓病はHbA1cが高いほどリスクが上がったが、脳卒中は数値が低くても高くてもリスクが上がった。


★ヘモグロビンA1c(Hemoglobin A1c; HbA1c)は、グリコヘモグロビンのうち、ヘモグロビンのβ鎖のN末端にグルコースが結合した糖化蛋白質である。「糖化ヘモグロビン」と呼ばれることもある。


概要
成人の血中ヘモグロビンの組成は、約90%がヘモグロビンA0(α鎖2本とβ鎖2本からなる成人型ヘモグロビン)、約7%がヘモグロビンA1(ヘモグロビンA0のβ鎖にグルコースやリン酸化糖などが結合したもの)、約2%がヘモグロビンA2(α鎖2本とδ鎖2本)、約0.5%がヘモグロビンF(α鎖2本とγ鎖2本からなる胎児型ヘモグロビン)である。このうちヘモグロビンA1は、β鎖に結合した糖の種類によってさらにA1a1、A1a、A1b、A1cなどに分画されるが、最も多いものがA1c分画であり、総ヘモグロビンの約4%を占める。

ヘモグロビンへのグルコースの結合は、ヘモグロビンのアミノ基の窒素が持つ非共有電子対がグルコースのアルデヒド基の炭素を求核攻撃することにより進行する。このうち、成人のヘモグロビン(ヘモグロビンA)におけるβ鎖N末端のバリンとグルコースが結合したものがヘモグロビンA1cであり、安定で糖化ヘモグロビンの中でも大きな割合を占めるため、糖化ヘモグロビンの指標として用いられる。また、この反応は非酵素的におこるため、ヘモグロビンA1cのヘモグロビンに対する割合は血中グルコース濃度(血糖値)に依存し、糖尿病治療における血糖コントロールの指標として用いられる。

ヘモグロビンの生体内における平均寿命は約120日であり、ヘモグロビンA1cのヘモグロビンに対する割合は、過去1ヶ月から2ヶ月の血糖値の指標となる。なお、2999人を対象とした4年の観察期間の研究結果から、値が1%上昇すると心血管イベントリスクが25%上昇するとする報告がある

日本での問題点

日本では日本糖尿病学会(Japan Diabetes Society; JDS)により、検査の国内標準化が行われていた。

しかし、国際的には米国のNational Glycohemoglobin Standardization Program; NGSP が標準化に採用されており、日本独自のものとなっていた。2012年4月より日本でも臨床検査標準化についてはNGSPを用いることが決定し、臨床検査に用いられている。

しかしこの時点では、特定健診・特定保健指導では、JDSを継続使用することとなっており、ダブル・スタンダードとなっていた。

HbA1c(%, NGSP)=HbA1c(%, JDS) X 1.02 + 0.25HbA1c(%, JDS)=HbA1c(%, NGSP) X 0.98 - 0.245 HbA1c(JDS) が 5.0% ~ 9.9% の間であれば、0.4% を加えると、NGSP値に換算できる。

2014年4月1日より、「国際標準値」(NGSP相当)ではなく正式に「NGSP値」と呼ぶことになった。今後の運用方法は、

1.日常臨床においてはNGSP値を用い「HbA1c」と表記する。後ろに「(NGSP)」を記入しない。
2.特定健診・特定保健指導においては、受診者への結果通知および医療保険者への結果報告のいずれにおいてもNGSP値のみを用いる。
3.検査項目の表示や印字の文字数制限があり、HbA1c(JDS)を「HbA1c」としている場合、HbA1c(NGSP)についてのみ「A1C」とするなど、簡便に判別できるようにする。

糖尿病の治療における血糖コントロール目標値

2013年5月に開催された第56回日本糖尿病学会年次学術集会にて、“熊本宣言2013”が採択された。

 この中で学会は、以下の目標値を定めている。


1.血糖正常化を目指すときの目標値(正常値):6.0%未満(NGSP 以下同じ)
2.合併症を予防するための治療目標値:7.0%未満
3.有害事象等により治療強化が困難な場合の目標値:8.0%未満

このうち 3.は“治療強化が困難な際に限り8.0%未満”とされており、基本的な治療目標は7.0%未満である